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リハビリテーション・ケア 合同研究大会 神戸2015(播磨勇弥)

訪問リハビリテーション介入患者における自主訓練実施状況調査
~自主訓練指導方法との関連~

リハビリ訪問看護ステーション ルピナス 理学療法士 播磨勇弥、田中仁

【対象・方法】
 当事業所で訪問リハ介入している62名の対象者に対して運動変容ステージと在宅運動セルフ・エフィカシー尺度(以下HEBS)を用いて自主訓練の実施状況とセルフ・エフィカシーについて調査を実施した.セラピストに対して自主訓練指導時の回数設定・頻度設定・メニュー表作成・実施状況確認の有無,訓練項目数についてアンケート調査を実施した.各項目をそれぞれ二群に分け運動変容ステージとHEBS得点の違いに有意差があるか比較検討した.

【結果】
 メニュー表作成実施群と非実施群の比較では,運動変容ステージにおいて 実施群が有意に高い傾向を示した(p<0.05).訓練項目数1項目群と2項目以上群の比較では,運動変容ステージにおいて2項目以上群が有意に高い傾向を示した(p<0.05).同様にHEBSにおいても2項目以上群が有意に高い傾向を示した(p<0.01).

【考察】
 メニュー表作成実施群の運動変容ステージが有意に高い傾向であった理由として,作成により実施忘れや内容が分からなくなることの防止,視覚的な反復により自主訓練に対する認識が高まることなどが影響していると考えられ,メニュー表作成の重要性が示唆された.訓練項目数の設定では自己効力感や意欲が低い対象者に対しては実施を継続させるために負担が少ない1項目で設定していたことが考えられ,2項目以上群の運動変容ステージとHEBS共に有意に高い傾向であったと考えられる.